COVID-19 各国の検査数と現在患者数(Active Cases)のトレンドを比較する

状況がどうなれば「Re-open(経済活動再開)」ができるのでしょうか?

PCR検査で陽性となった感染『確認』者(total confirmed cases)は、検査で陰性に転換していることが確認されれば隔離終了か回復退院(total recovered)できます。また不幸にして亡くなられた方(total deaths)も退院します。隔離終了か退院ができていない人の数を現在患者数(active cases)といいます。現在患者数が増え続けると医療体制は崩壊してしまいます。
しかし、他方で感染症対策としてはできるだけたくさんの検査を行ってできるだけたくさんの感染『確認』者を隔離・入院させて感染の拡大を防止していく必要があります。理想は、検査をできるだけたくさん行いながら現在患者数を減らしていくことです。
そこで主な国の人口百万人当たり検査数と現在患者数の推移を見ていくことにします。

イタリア・イラン・韓国は中国以外で最も早く感染『確認』者数が急増しました。
イタリアは、これまで人口百万人当たり23,985人(2.4%)の検査を行ってきて、現在患者数が10万人を超えたところでようやく増勢が弱まり始めているようにみえます。

韓国は、これまで人口百万人当たり11,138人(1.1%)の検査を行ってきて、現在患者数が7千人を超えたところで減少に転じ、現在は2千人に向かって減少を続けています。行動規制が全くないわけではありませんが、ソウルの飲食店や居酒屋は営業しています。

イランは、これまで人口百万人当たり4,354人(0.4%)の検査を行ってきて、現在患者数が3万人を超えたところで減少に転じ、現在は2万人を切って減少を続けています。国内の状況はあまり報道されないので分かりません。

これらの国の後にヨーロッパ諸国に感染が拡がりました。スペイン・フランス・イギリス・スエーデン・そしてドイツを見てみます。

スペインは、これまで人口百万人当たり19,896人(2.0%)の検査を行ってきて、現在患者数が10万人になる前にようやく増加が収まり始めたようにみえましたが、また増勢に転じてしまったように見えます。明らかな減少傾向が続かないと感染拡大を抑止できていることにはならない見本のようにに見えます。

フランスは、これまで人口百万人当たり7,103人(0.7%)の検査を行ってきて、現在患者数が10万人になるあたりでようやく増勢が弱まり始めた段階にあるようにみえます。

イギリスは、これまで人口百万人当たり7,886人(0.8%)の検査を行ってきて、現在患者数が10万人を超えてもいまだに増勢が弱まる気配が見えていません。

スエーデンは、ヨーロッパでロックダウンを行っていない唯一の国で、国民はほぼ以前と変わらない生活を続けています。これまで人口百万人当たり9,357人(0.9%)の検査を行ってきて、現在患者数が1.3万人を超えそうなところても増勢が弱まる気配がありません。ちなみにスエーデンの人口は10百万人で日本の10分の1以下です。

ドイツは、韓国を手本に更にそれより徹底した対策を行い、これまで人口百万人当たり20,629人(2.1%)の検査を行ってきて、現在患者数が7万人を超えたところで明確な減少傾向に転じ、5万人くらいまで減ってなお減少傾向が続いています。西欧諸国で感染拡大抑止に成功した最初の国になりましたが、まだ高水準にあるのでロックダウンは延長し、慎重に部分的再開を行うにとどめています。

アメリカは、これまで人口百万人当たり12,656人(1.3%)の検査を行ってきて、現在患者数が70万人を超えそうなところでも増勢が明確に弱まってはいないように見えます。経済活動再開に向けて更に検査数を飛躍的に増加する方針を打ち出しています。

最後に、日本ですが、検査数を抑制する方針を続けてきているためこれまで人口百万人当たり985人(0.1%)の検査しか行ってきていません。4月に入って検査数を少し増やしたのに伴って、現在患者数が1万人を超えそうになってきました。それでも西欧諸国と比べると検査数も現在患者数も著しく低い水準ですが、すでに医療体制は崩壊寸前の状態にあると言われています。

このまま検査を増やさない基本方針を続けながら、韓国やドイツのように現在患者数が明確な減少傾向に転じるのでしょうか。また仮にそうなったとしても、それで感染拡大を抑止できたとして安心して経済活動の再開を行うことができるのでしょうか。


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