短い旅のための事前調査

6月末から7月初めに妻の介護帰省に同行して1週間ほど北海道に行くことにしています。そのうち3日間は一緒に道内をドライブすることにして旅程をあれこれ考えていました。わたしたち夫婦は2人とも北海道生まれで北海道のさまざまな場所に暮らした経験があります。ですから、北海道ドライブは、景色や食べ物を楽しむだけの旅ではなく、必然的に思い出を辿る旅になります。富良野はわたしが生まれたところで、旭川は小学3年の夏まで暮らしたところです。富良野の生まれた場所は20歳と40歳のときに訪れているので、60歳の今年はどうしても行ってみたいと思っていました。

そんなときにtwitterを通じて夕張のお医者さんの存在を知り、メルマガを読み、本も買いました。夕張は30年以上前札幌に住んでいたときにマウントレイスイというスキー場にバスで行ったことがあるだけで、町を歩いた記憶もありません。それで富良野から札幌に戻るのに夕張を経由することにしました。泊る・観る・食べる立ち寄り地点とドライブルートの設定は終わり、もうポータブルカーナビに入れてあります。夕張に立ち寄ることにしたので、事前に少しデータを調べておきたくなりました。

人口減少
上のグラフは昭和55(1980)年から平成17(2005)年の25年間の人口減少を示したものです。夕張市のピーク人口は昭和35(1960)年国勢調査の116,908人だったので、45年後の平成17(2005)年の13,001人ははピーク時の11%とほぼ9割近く減少したことになります。比較のために、同じように炭鉱地域だった赤平市、製鉄所が撤退した室蘭市、わたしの生まれた富良野市を並べてみました。

日本全体の人口減少は、出生率の低下による人口減少が平均余命の長期化による人口増加を上回ったことによるものですが、地域の人口減少はそれに転出入による増減が加わります。簡単に言えば、若い人が出て行ってしまう率が高いと人口減少と高齢化に一層拍車がかかるということです。

高齢化
緑色が日本全体の年齢別人口構成で紫色が地域の年齢別人口構成です。とくに夕張と赤平では、生産年齢人口と高齢化人口の境目となる50歳台を境に著しい逆転がはっきりうかがえます。子供と生産年齢人口が著しく少なく、高齢人口が著しく多い構成になっています。わたし自身も60歳ですが、これを見るとやはり暗澹たる思いにならざるをえません。

室蘭以外は、いずれも高校卒業の18歳くらいから結婚年齢の30歳過ぎくらいまでの階層に大きな谷間があります。大学や各種学校や若者の就業機会があるかないかによるものと思われますが、夕張・赤平と富良野の違いは、結婚適齢期以降戻ってくるかこないかにあります。

室蘭は学校と製造業の職場がまだ残っており、したがって他とは逆に18歳から30歳台の学生と労働者人口が高くなっていると思われます。しかし、それでも全国平均より子供と生産年齢人口の割合がかなり低い状態にあり、地域の衰退は進み続ける可能性が高いと思われます。

これらに対して、富良野は明らかに18歳以下の子供の割合が全国平均よりも大きくなっているので、地域の衰退にある程度歯止めがかかっていると推定されます。高校を出ると一旦は都会に出てみるがかなりの割合で帰ってきて結婚し子供を育てるという推定ができます。もしかすると戻ってきている若者は富良野出身者よりも転入者の方が多いかもしれません。

良いところには良い循環が生じ、悪いところには悪い循環が生じます。富良野を活性化するために頑張っている人たちがうらやましく思われるとともに、夕張や赤平に踏みとどまって立ち向かっている人々に対して深い畏敬の念を覚えます。

参考のために、わたしと妻のいずれかが住んだことのある、札幌・旭川・北見・網走の状況も見てみます。

人口増減札幌
札幌は人口増加が続いており、他の3市は減少しているもののそれほど減少幅は大きくありません。札幌は生産年齢人口構成が全国平均よりも高く明らかに大都市圏型にあります。逆に旭川は子供と生産年齢人口比率の低さが過疎型循環に近付いているようにも思われます。

わたしたち夫婦のふるさとであるこれらの地域の将来がこれからどうなっていくのか、半分以上東京人となってはいてもとても気がかりです。
(グラフはwikipediaによる。現データは国勢調査によるとされている)

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