2011年8月4日原発問題に関する連続ツイート

朝の寝ぼけ頭のままでツイッターに原発に関する連続投稿をしてしまいました。この時点でこんな風に考えていたんだということを記録としてとっておきたくなったので、Blogの方にもアップしておきます。

**************************************
原発賛否の議論は、放射能と廉価な電力の選好問題である。原発が放射能をまき散らすリスクがあることは事実を以て明らかとなったが、原発を止めれば電力料金が高くなって産業にダメージを与える。産業すなわち廉価な電力を重視する側は、電力コスト高騰の被害は放射線健康被害よりも大きいと主張する。

放射線は多量に浴びればすぐに死に至ることが確認されている。しかし、広範囲に拡散された放射能からの微量な放射線は直ちには健康被害を及ぼさず、遺伝子を損傷して将来癌に侵される確率を増加させる。どの程度浴びればどの程度癌で死ぬ確率が上がるのか、疫学的なデータはきわめて少ない。

チェルノブイリでも広範囲に拡散され希釈された大量の放射能の放射線による健康被害の可能性を明確に裏付ける疫学的証拠はない。どのように危ないのかという明確な証拠がないのに、感情的・非科科学的に原発は危険なものだと決めつけ、電力コストを上昇させて産業を疲弊させてしまうのは間違っている。

しかし、放射線を大量に浴びればすぐ死に至るので、放射性廃棄物は危険物である。原発をどんどん増やしていけば、何十年何百年以上も放射線を出し続ける放射性廃棄物を累積的に莫大に増やしていくことになり、リスクは幾何級数的に大きくなっていく。これは人類をモルモットにした実地テストである。

やはり危険物である放射性廃棄物を大量に累積していく原発は増やしていかないに越したことはない。しかし、他方で、今直ちに稼働中の原発を全部を止めなければならないほどの差し迫った危険が確認されているわけではない。時間をかけて止めていくという選択が現実的なのは明らかだ。

現に原発は大量の放射能を広範囲にまき散らすことが明らかになったので、少なくとも日本では、これから新たに原発を作ることが受け入れられる可能性はなくなったと考えるべきであろう。そして日本の原発は古いものが多いので、安全性の上からも漸次止めていかざるをえない。

原発は、好き嫌いに関わらず、新しく作りたくても作れないことは(ほぼ)確定している。だから原発賛否の議論はもうすでに意味がない。問題は、稼働中の古い原発をいかに安全に運用し止めていくかということと、原発の停止に伴う電力供給の減少をどのように代替していくかということである。

原発に「建設推進」は事実上なくなったといえるので、今後、安全保安院の役割りは本来の安全性管理に専念することが期待できる。これによっておそらくはじめて、本質的な原発の安全性管理が始められることが期待される。安全には絶対というのはありえないので、リスクを承知で当面は動かしていく。

新しい原発を作らないと、古いものを止めていくので電力供給が減少する。古い原発が多いのでそのピッチはかなり早い。したがって、代替手段の開発が急がれなければならない。一番有力なのはサハリンの天然ガスを直接パイプラインで輸入することである。原発事故を機にLNG開発も進んでいる。

長い目で見ると、エネルギー価格の上昇は、省エネルギーの進歩を加速し、新たなエネルギー資源の開発を促すので、人類にとって悪いことばかりではない。エネルギーコストの上昇は日本に立地する産業にだけ生じるのではないので、本来は競争中立的である。日本の問題は相対的に高いことにある。

電力に関しては、供給拡大と安定を理由に独占が続けられてきたことが最も問題である。食糧不足がなくなって食管統制がなくなったように、ずっと以前に統制独占は廃止されているべきだった。それが維持されてきたのは、原子力発電を拡大するためで、目的が入れ替わっていたのである。

コメント
コメントする








   
この記事のトラックバックURL
トラックバック

Livedoor BLOGOS 掲載記事一覧

無題.jpg

Twitter

selected entries

categories

recent comment

  • 米国のインバウンド・アウトバウンドから日本の状況を考えてみる
    3rdworldman
  • 米国のインバウンド・アウトバウンドから日本の状況を考えてみる
    3rdworldman
  • 米国のインバウンド・アウトバウンドから日本の状況を考えてみる
    寺前秀一
  • 日本に住む外国人の数と中味の変化を見てみる
    TPPsan
  • LNGと原油の月次輸入通関実績推移
    yyy
  • 訪日旅行者数(インバウンド)目標2000万人について考えてみる
    一般社団法人国際観光政策研究所
  • 健康寿命世界一
    3rdworldman
  • 健康寿命世界一
    丸山寛之
  • 大きく転換した米国の国際収支
    3rdworldman
  • 大きく転換した米国の国際収支
    3rdworldman

recent trackback

profile

書いた記事数:190 最後に更新した日:2017/01/16

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM